ランニングを始めて距離を10km、20kmと伸ばしていったり、キロ何分で走ろう
と数字にこだわり出すと出てくる悩みの一つに股関節の痛み、というものがあ
ります。
もちろん全員というわけではなく股関節の痛みの度合いも人それぞれなのですが
よく聞く悩みの一つはもあります。
今日はランニング歴10年目の一般市民ランナーわたなべです。
私も10kmくらいが走れるようになってきた頃、1周2kmを6人でリレーしながら
走るというイベントに参加すべく無理にトレーニングをしたら股関節を痛め
てしまった事がありました。
マッサージしても湿布しても治らず、痛み止めを飲みながら参加しましたが、
結局その後しばらくランニングは中止して股関節の痛みが
引いた後にフォーム改善をイメージしながらウォーキングから再開をしました。
痛みで悩んでいる人は参考にしてみて下さい。まずはランニングで股関節が痛む要因や
対策を見てみましょう。
目次 1痛みを感じる箇所は? 2ランニングで股関節が痛む原因 3ランニングで股関節を痛めない走り方と筋力強化 4ランニング後の股関節のケア 5まとめ
痛みを感じる箇所
一口に股関節と言っても、股関節にはたくさんの筋肉が繋がっています。痛む箇所によって原因や対策も変わってきます。股関節周辺のどの部分が痛むか確認してみましょう。
・股関節の横前に大腿四頭筋接合部分が痛む場合は→(原因1、原因3)
・股関節内側の内転筋接合部分が痛む場合は→(原因1、原因3)
・太もも裏お尻の下大臀筋周辺が痛む場合は→(原因2、原因3)
ランニングで股関節が痛む原因
原因その1
ランニングする時に左右の身体のバランスが悪い事で股関節を痛める事があります。
誰でも利き足というものがあるので、スピードを上げたりもうちょっと頑張ろうと
思うとついつい利き足を無理に使ってしまう事があるのです。
結果、着地や踏み切りで利き足に負担がかかり骨盤の横側から前面に伸びている大腿四頭
筋や脚の内側にある内転筋の骨盤の付け根周辺に負担がかかり炎症を起こし痛みに
なってしまうのです。
原因その2
また前後の重心バランスが悪い事で股関節を痛める事もあります。
普段の姿勢もそうですが、重心が後傾気味になっているとランニングをした時に余計に
骨盤とハムストリングス、大臀筋を繋ぐ箇所に負担がかかり炎症を起こす可能性もあります。
骨盤と大腿骨を繋ぐ間にいわばクッション役をしている軟骨があります。
これが加齢や怪我などで軟骨が変形、摩耗して痛みを伴う場合もあります。
原因その3
ランニングシューズに原因がある場合もあります。
それは普段のトレーニングで合わないシューズを履き続けること
です。
合わないとは、ランニングしていて気になる部分がある、違和感があるとそこを
無意識にかばってしまいて股関節や足に負担がかかる事になります。
この場合はシューズそのものを変えるかまたサイズにもよりますがクッション性の
あるインソールを入れてみるのも一つの方法です。
インソールを入れて対応する時はシューズ自体がキツイ状態になるのであればおす
すめしません。出来れば自分の足に合うシューズを選び直しましょう。
ランニングした時に股関節のどの部分が痛むか、どういう走りをしたら痛んだかと
いうことを把握しておく必要があります。
ランニングで股関節を痛めない走り方と筋力強化
股関節を痛めない走り方は
・歩幅小さめのピッチ走法
・身体を前傾させたフォーム
・身体の重心は身体の真下に置く
・ゆっくりLSD
利き足側の股関節が痛くなる場合は左右のバランスが悪い可能性があります。
走る時の足のストライド幅が広いと利き足に余計に負担がかかってしまうので、
ストライド歩幅を小さめにしてランニングをしてみましょう。
左右のバランスの差も最小限に抑えられ故障のし難い走法です。
いわゆるピッチ走法という走り方で、これは歩幅を小さくして回転数を多くする走り方です。
歩幅が小さい分衝撃も少なく股関節への負担も軽減されます。
また前後の重心が原因の場合は体をやや前傾させて走る意識をしてみましょう。
前傾と言っても頭や上半身だけを前のめりにするとこれもバランスが悪くなります。
腰から頭までを一直線とし、ゆっくり前に倒れかかるようなイメージです。
あくまで重心は常に身体の真下に置くように意識します。
私も利き足の右股関節を痛めた時にフォームの改善で骨盤を前傾させて
おへそを前に出すようなイメージで走るようにしてからトラブルが少なくなりました。
参考:速く楽に走れるマラソンの走り方(ランニングフォーム)の3つのコツ
参考:【着地、姿勢、重心】効率的に走れるランニングフォームのポイント9つ
炎症が治まってからは股関節が痛くなる事はなくなったので、初めからこのフォー
ムの感覚を意識していれば良かったのにと悔やまれます。
まずはフォームを意識して走る事と、スピードやタイムは気にしないでゆっくり長
くのLSDを繰り返していきましょう。
LSDとはロング・スロー・ディスタンスの略で長い時間をゆっくり長距離を走る事
です。
LSDを繰り返す事でスタミナも付いて筋力も強化されてきます。
但し、ゆっくり走るとフォームが乱れがちなのでフォームを意識しながら
走る事をお勧めします。
股関節を痛めない筋力強化トレーニング法は?
痛みがなくなったら筋力強化をしていきましょう。
1、大腿四頭筋を強くするトレーニングはまず腿上げです。
壁に向かって壁に手を付き片足づつ腿上げをしていきます。
片足ゆっくり20回、2セットを目標にしてみてください。
2、スクワットです。
両足を肩幅に開いて股関節を沈めるようにゆっくり落とします。
背中が丸まらないよう注意しながら、またゆっくり立ち上がります。
膝がつま先より前に出ないよう、外や内側に入りすぎないように意識して5回から
10回を2セットを目指してみましょう。
ランニング後の股関節のケア
左右バランスが取れていない事による股関節横から前に痛みには、足前面(大腿四頭筋)のストレッチが有効です。
膝を曲げて後ろ手で足を掴み前面の筋肉を伸ばします。
10秒から15秒を5回〜10回繰り返しましょう。
また股関節内側の痛みには四股を踏むような体制で内側を伸ばしたり、床にペタン
と両足を開いて開脚(内転筋)のストレッチをしてみましょう。
勢いを付けないでゆっくり伸ばします
無理をせず、膝は曲げても構いません
股関節後ろに痛みがある場合は仰向けに寝転がり片足づつ膝を抱えてお尻や腿の裏
側を伸ばします。
どのストレッチもゆっくりと時間をかけて、10秒から15秒体勢をキープして5回か
ら10回繰り返してみましょう。
ランニングした後に股関節に違和感があったり、痛い感覚があったらほぼ筋肉の炎
症の可能性が多いです。
そんな時は保冷剤や氷、アイシングスプレーなどでアイシングをして炎症を落ち着
かせます。
自分でのセルフケアも大事ですが、筋肉や関節を柔らかくする「深層筋膜リリース」
と言う整体の施術もオススメです。詳しくはこちらから↓
施術の体験記事:ランニングのパフォーマンスアップに効果的な深層筋膜リリースの体験
まとめ
股関節に違和感や痛みが出ることは珍しくないようです。多くのランナーが抱え
る悩みでもあるようです。
しかしフォームなのか重心なのか、シューズなのかなんらかの原因が必ずあります。
自分がどれに当てはまるかまた、どう解消していくかの参考になればと思います。
もし痛みや違和感が出たらフォーム改善や、筋力強化のチャンスでもあります。
まずはしっかり痛むを取り除いてからフォーム改善や筋力強化に取り組んでいき
ましょう。
また痛みが引かない、痛みがひどくなるなどの時はすぐに整形外科などの病院で
診てもらいましょう。
治療やその後の対応については医者の指示に従うようにし決して無理はしないよ
うにしましょう。
私も股関節を痛めた時はもうこのまま走れなくなってしまうのか?公園などで走
っている人を見ると羨ましくて早く自分も走りたいと焦ってしまうこともありま
した。
でも何年か経つと痛めた事すら忘れてしまうくらいあっという間の事でしたしそ
の間にどういうように走ればトラブルがなくなるかやどこを鍛えれば良いかを知
る事ができたので良い機会でした。
それでは Enjoy Running!